何でもあって何にもない

気づいたらアラサーに成っていた。日々あまりにパッとしなさすぎるので、折角だから色々記録してみる事に。

私の行ってる美容室が面白すぎる問題

f:id:kuronecoxoxo:20151202014733j:image人見知りが酷いのと、会話センスがなさ過ぎるという致命的欠陥のせいで、美容院に行った際の会話には常にこまっている性分です。

さらに、目が壊滅的に悪い(乱視)のでコンタクトでもしてないと雑誌を読む事も叶いません。
 
こうなってくるともう苦行の装いですが、幸い今私の行っている美容院は客が乗り気でない場合は、必要最低限の会話しか振ってこないという人が多いので大変助かっております。なんなら髪を染められてる時とかに私寝てます。
基本的に黙ってされるがままやり過ごしております。
 
さて、私の通う美容院は私の勤める会社のめちゃくちゃ近くにあり、私は仕事帰りに寄れるというかなり怠けた理由でその美容室に通い始めたのですが。いまとなってはもうそこ以外考えれない位ハマってます。
もちろん会話しない私を優しく放置してくれる事も重要なのですが…
通っているうちに気づいてしまったのです…あれ?ココに来るお客さんたまに面白すぎな人が混ざってると!
自分が喋らない分、周囲の会話を聞いているとたまに凄く面白い会話をしている事がある事に気づいてしまったのです。
平日の夜に住宅街のなかにひっそりある美容室にきてる人は意外と面白かったのです。
 

「ヒモを養ってる可愛い子」

 
とりあえず髪を染めていないと、関口宏風前髪(前髪の生え際一部に白髪が偏って生えてる)になってしまうという私は定期的に髪を染めているのですが、その日もいつも通り髪を染めて貰いに行ったところ、1人女子の先客がおりました。彼女はかなり髪が長く、パーマをかけるのに時間もかかった為か私の方が後から入ったのですが、髪を洗うタイミングがほぼ一緒になったのでした。
 
髪を洗われる前から、担当している美容師さんと同棲している彼氏の話をしていたのか、その話はシャワーに移動しても続いていました。
(一方私は、終始無言で過ごしておりました。担当の美容師さんも慣れたものです。)
 
横ならびになった私の耳には彼との生活を語る彼女の声が聞こえてきました。
美容師さん(以下:美)「じゃあ、同棲始めて3カ月くらいか〜楽しい時期じゃないですか?」
ひも子(以下:ひ)「そうですね〜、そういえば私この間誕生日で〜」
美「そうなんですね、彼にお祝いとかしてもらったんですか?」
 
ひ「してもらいましたよ〜、でも彼働いてないから、お金あんまりないじゃないですか?」
 
えっ?
 
ひ「だからお金ないから、私へのプレゼント手作りするって言って〜、家でつくってるから、もう何くれるのとかわかっちゃって〜、サプライズとかは無かったですよ〜」
 
えっ?!そこかな??
 
なんか、すごい気になること話してるな…と、思って話を聞いていると。
どうやらその彼氏、今たまたま仕事してないとかではなく、既にソコソコの期間無職で、彼女が一人暮らし始めたタイミングで、彼女の家に転がり込んこんできたらしいという事が、美容師さんの巧みなトーク術で発覚…
 
ひ「で、誕生日だからケーキとか買いたいって彼が言ってたんですけど、さすがに自分の誕生日のケーキ自分で買うの嫌だと思って彼に言ったら、彼が作ってくれるって事に成ったんですよ!(嬉しそう)」
 
料理とかはとくいなひとなのかな??と思いきや…
 
ひ「でも〜、ケーキとか焼いた事私も彼もないんで、(私の)お母さんがお菓子作りとか得意なんで、私の実家に作り方習いに行ったんですよ〜。」
 
えぇ!?どっちも作った事ある訳じゃないんだ…
あれ?じゃぁ…と疑問に思っていると、すかさず聞いてくれましたよ美容師さんが、
 
美「あれ、じゃあ元々お家に作る道具とかあった訳じゃないんですね?ご実家で作ったんですか?」
 
 
ひ「いや、彼がうちで作ってくれたんで、買いましたよ〜秤とか型とか、あと材料も〜」
 
!?
 
美「……え、それって彼が?(買ったの?)」
 
ひ「私がかいましたよ〜〜」
 
 
しばしの沈黙…
この時、私も彼女を担当していた美容師さんも確信しました。
 
あ、この彼氏完全にヒモだ…と。
都市伝説的にその存在は聞いた事はあっても見た事は無かった、ヒモを養う人が今私の隣に居る!!ちょっと興奮しました。
 
美容師さんも色々地雷を踏まないようにと配慮していたのかもしれません。
しかし、
 
美「じゃあ、彼にも早く仕事見つかると良いですね!」
という投げかけに対しての回答が、
 
ひ「ん〜、でも家にかえってきた時に誰もいないのとかすっごい寂しいから、彼は家に居てくれてもいいかな〜とも思ってて〜」
 
でした。凄いです。凄い予想外。
ちょっと今まできいたことが無かった意見だった。
 
その後聞きかじったところ、彼女は彼と住み始めてから自宅の鍵を持って外出した事が無い(なぜなら、かれが基本的に家に居るから)事や、家の家事も彼が大部分やってくれるのが嬉しい等の理由から彼は働いてなくて良いとのスタンスであることが判りました。
 
両親以外の人間と同居した事無く、さらに人生の1/3は一人暮らしで生きてきてしまった私には中々大変だ…という事しか判りませんでした。
まぁ、彼女自身が幸せで納得出来ているなら、外野がとやかく言う事ではない、むしろ何故彼氏が働かないで良いと思えるのかその気持ちを少しだけ教えてもらえたようで、ありがたかったです。
ちょっとお母さんさんからの仕送りというワードも聞こえましたが、そこ想像すると、胸がつぶれそうに切なくなるので、今回は考えないでおきました。
 
シャンプー終了後も彼氏の話は続いているようでしたが、距離が離れたため聞き取れず。
 
全ての行程が終了し、眼鏡をかけて彼女の方をちらっと見てみると…
 
 
 
 
かわいい!!
え!?モデルさんとかに居そう…いやてかなんなら読モ??
いや、君ならきっと自分の食いぶちくらいはちゃんと稼いでくる、イケメンの一人や二人周りに居るはずだよ!?と言いたいのを必死にこらえました。
 
片やちょーかわいい上に、彼氏まで養っちゃう若者。
片や完全に妙齢に突入に、悠々自適に生き過ぎて、久々の実家でさえ息苦しさを感じるおばさん。
 
こんな二人が同じ時間、同じ空間に居たなんて…
本当世の中不思議なもんです。
 
なんか思い出してたら悲しくなってきました。もう寝ます…
 
そういえば、ひも子は彼氏が一人暮らし想定の家に転がり込んできたから、ベッドが狭いと嘆いていました。
 
妙齢おばさんはベッドを独り占めして大の字で寝よう!!
そうだそれでいい…寝よう…