何でもあって何にもない

気づいたらアラサーに成っていた。日々あまりにパッとしなさすぎるので、折角だから色々記録してみる事に。

肉を煮る夜

現在、夜の23時30分を少し過ぎている。あと30分せずに日付が変わるという感じのところ。

 

私は自宅で肉を煮ている。

煮込み料理を作り始めてしまったため、このまま行けば寝れるのは朝の4時頃になる見込みだ。待ちや作業の時間がかかる料理は翌日が休みでないとできないのだが、貴重な休みの前に衝動的に肉を煮始めてしまった。なお今私はかなり眠い。

 

友達に連れて行ってもらったライブで、演奏されたある曲があまりに刺さり過ぎてしまい、【何となく自分の中でハッキリさせられなかった感情が輪郭だけでも得たような感覚になった】のが切っ掛けとなり衝動的に肉を煮る。なんだかよくわからないが本当にそうとしか言い表せない状況が今だ。

 

 

少し前から割と頻繁に料理をする様になった。とはいえ1週間くらい保存できる用な物ばかりを、週に1度まとめてつくっているだけなので言う程頻繁ではない。

1週間で作った物は消費しなければなので、職場にお弁当として持参していたりする。

そのため周りの人に急に「なぜ自炊を始めたのか?」と聞かれたりもするのだが、何故こんな事を始めたのか自分でもよくわからず「節約ですかね?」とか答えていた。

あまつさえ、インスタにも料理を作った日には写真をアップしたりして、誰に向けて何の為にやっているんだ?とふと我にかえる事が無くは無かった。

 

今日気づいた憶測ではあるが、始まった時期を鑑みてもおそらく私のこの行為は概ね父に向けられているようだ。

もう居ない人に向けた報告先の無い報告を「何処かに届け!!」とばかりにインスタというネットの海の一端に放流しているのであろう。

(見せられている人に取っては良い迷惑だろう)

伝えたい事は1点「あなたが居なくなった後も、わたしはそれなりにちゃんと生きてますよ」であろう。

たぶん「ちゃんと」している感を出したくて、わかりやすく料理しているアピールになってしまっているのだろう。

何でも無い、くだらない報告でも良いのだろうが、そこは私の見栄だと思う。

 

なんかそんな事を考えながら、お酒を飲みつつLIVEを見ていたら、急に父がよく作っていた料理を作りたくなり、衝動的に肉を煮始めるに至った。(あなたの教えてくれたヤツもちゃんと作ってますよアピールだろう、おそらく)

こんな感傷的に煮詰められる肉もかわいそうだ。

 届かない意味の無い事だと解っても、それでも私は一番届いて欲しい報告先には届く事の無い報告をまだしばらくは続けてしまうのだろう。「私、それなりに生きてますからね」という気持ちを込めて。

 

 

 

 

なお、一緒にLIVEを見に行っていた友人に「LIVE凄く良かった、心めっちゃ動かされて、今から肉を煮るよ!」とテンション高めに報告したところ

 

サイコパスかよ」

とのお言葉を頂いた。

確かに、その文だけ見ると意味解んなすぎると思うけど、本来はこんな感じです。言葉足らずですみません。

あいつらに届け!この思い!!